実際に高位脛骨骨切り術(HTO)をしようかどうしようか迷っている方のために、「どのようにすればよいか」を具体的に提案していく記事。
今回はまず、「いつする?」について、三つの視点から書いていきたいと思います。
やるべき段階
HTOをしようかどうしようか、と迷いつつ、「まだ早いんじゃないか」とか「このまま数年経って人工関節でもいいんじゃないか」と考えている人もいるかと思います。
かなり痛くなってもう歩けないとなってから、「むむむむむ、背に腹は変えられない…」と手術を決意する人も多いのかも。
私は多分、かなり早い段階で手術を決めたほうだと思います。
ぶっちゃけ、膝に負担をかけないようにだましだまし使い続ければ、なんとか老後に人工関節をするまで膝を持たせることもできたかもしれません。
整形外科の先生からも、「HTOは人工関節にするまでの時間稼ぎの手術だから、これで一生膝に問題がなくなるわけではない」とも言われました。
でも、私はとにかく今、これによって生活を制限したくなかった。
がんがん歩きたいし階段も登るし山も登るかもしれないし、ヨガだってリングフィットアドベンチャーだってやっちゃう。
正座もするし地べたに座りたいし、そこで「負担かけすぎかな」とか「セーブした方がいいかな」と、いちいち自分と対話したくなかったんです。
HTOは自分の膝を温存する手術なので、いずれは人工関節を検討する時期もくるかもしれないけれど、それまではベストに近い状態で動けるようになる。
こういう考えに近い人は、ぜひ、前向きに検討していただければ、と思いますし、その価値があるのではないかと思っております。
また、どの程度悪くなったら受けるか、については、私は「膝に制限が出てきた段階で、早目がお勧め」と言いたいです。
一旦削れた軟骨は戻りません。
HTOは膝を修復する手術ではなく、それ以上悪くならないように矯正する手術なので、損傷が進んでいない時期のほうが効果は実感しやすいと思います。
逆に、かなりダメージがある状態なら、人工関節のほうが効果的な場合もあるかもしれません。
また、リハビリも、圧倒的にもう片足が元気なほうが楽!
いま、ほとんど右足だけで立ったり方向を変えたりしてるんだけど、これ、悪い方の膝(左)なら結構きつかったと思います。
少なくとも片方は元気なうちに片方をし、様子を見ながらもう片方を検討する、くらいの余裕があるほうが、長期的な計画を立てやすいと思います。
やるべき季節
昔のイメージでいうと、夏場は傷が化膿しやすいため涼しい時期の方が手術には適している、というイメージがあったと思うのですが、今は衛生管理が徹底されているので、そんな影響はありません。
でも、あえて私は言いたい。
HTOは、夏にする方がいいです!! 特に、女性の場合。
理由は単純で、
退院後の着替えが楽だから。
手術から10日あまりが立ちましたが、パジャマのズボンを履くのは今だにかなり大変。
地引網みたいによいしょっと遠くに投げ、左足を通して、ずいずいと釣り上げなければなりません。
私は寒がりなので、これが冬なら、
タイツ&ロングスカートまたはパンツ&ブーツ なんてことになると思うとゾッとします。
しかも、退院後のお出かけはできれば手を空けておきたいのでリュックを活用しよう、と思っているのですが、これもコートを着ていると結構大変。
その点、夏場なら、もー、ワンピースをポーンとかぶるだけで事足りるのです。
足なんて、裸足にサンダルでもいい。
圧倒的に楽です。
骨折の場合はギプスがあるので、あせもができたり暑かったりで夏場はかなり大変なんですけど、HTOの場合は夏、ありだと思います。
8月のお盆休みを引っ掛けてする、とかだと、お仕事への影響も少ないのかもしれません。
やるべき日
あくまでも、病院で手術のできる日が限られてくると思いますので、その範囲の中での話ですが。
「日まで指定するの?」と思うかもしれませんが。はい、歴然とあります。
これはもう確実に、月の上旬がお勧め。
理由はもちろん、高額療養費の上限です。
HTOは、お金がかかる手術です。手術代と入院費の合計は、40万から65万と言われます。
でも、高額療養費の制度を使えば、上限以上は保険から負担してもらうことができるんです。
例えば年収370万円から770万円の階層の場合は、医療費の上限が80,100と(医療費−267,000)の1%。
例えば40万の場合、80,100+1,330で、82,000弱の自己負担金で済みます(※)。
高い高いと言いながら健康保険を払い続けてきた恩恵がここに……!!
(※個室の使用料や病院食の食費、パジャマのレンタルなどは含まれません)
ところが、気をつけないといけないのが、この高額療養費って、「ひと月の上限」なんです!!
次の月になると、またリセットされるんですね。
つまり、同じ40万でも、例えば7月に20万、8月に20万払った場合は、
7月→80,100
8月→80,100 で、160,200円と、ほぼ倍に!!
年収770万以上だと上限額は167,400なので、2ヶ月分払うと334,800円。
8割以上を自分で出さなければならないことになってしまいます。
これは例えば7月から入院して、8月に退院してまとめて払っても同じ。
7月と8月に分けて計算ということになるので、入院は1ヶ月にまとめる、あるいは翌月の数日にかかる、くらいに収めるのが絶対にお勧めです!
ちなみに、私のようなフリーランスの場合、昨年度の年収によってこの上限額も変動しがちなので、
「めっちゃ忙しかった年の次の年は大きい手術は避ける」も鉄則に加えていいかもしれません。
あっ、ちなみにちなみに、高額医療制度は一旦自費で払って後で申請して返してもらうシステムだったのですが、いまはマイナンバーカードで事前に申請しておけば、請求の段階で上限額の支払いでよい場合もあるので、本当に便利になりましたねえ。
何かと負担の大きい手術ですが、やる時期を比較的自分で自由に設計できるのは、HTOの強みかもしれません。

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