高位脛骨骨切り術(HTO)への道のり(原因編)   〜スクワットと満月②〜 

さて、リングフィットアドベンチャー(以下RFA)は、Nintendo Switchから出ているフィットネスソフト。
リングコンというバスケットボールよりも一回り大きいくらいの輪っかを両手で持ち、太ももにもコントローラーを取り付けて、走ったり筋トレしたりして世界を周り、ドラゴを倒して世界の平和を守るという、なかなか斬新な設定のRPGです。
テレビCMで新垣結衣ちゃんが前髪をちょんまげにし、「ほっ! ほっ!」と言いながらプレイしていたのをご記憶の方も多いかもしれません。

年末年始のおもしろいテレビもない時期に、ほんの出来心でこれに手を出したばっかりに、私はその後3ヶ月ほどをひたすらRFAに捧げることになったのでした。

えっ、これ普通におもろいRPGやん。
雑魚戦、ボス戦、ラスボス戦があり、ステージ攻略があり、ミニゲームがあり、ミッションクリアしないともらえないアイテムがあり。

もともとゲーマー気質はあり、ほっとくと何時間でもゲームをしていた私。
FFFとかDQも網羅し、ファイヤーエムブレムに興じ、ゼル伝もMOTHERもしていましたが、子供ができてからは教育的配慮から、スマホでZOOをキープしたりスイカを作ったり庭や家をスケイプしたりするくらいで、がっつり大画面でゲームをすることは無くなっていたのでした。

でも、これは違う。
ゲームしてるんちゃうし。運動やし。

子供ももう「ゲームは一日1時間まで!」「いやせめて2時間」とかいう攻防を繰り広げる年齢でもなくなりましたし。
「ほら、運動不足になっちゃうやん。健康第一!!!」と主張し、健康を害するまでRFAに興ずる毎日が始まったのでした。

しつこいようですが、やりだすと限度とか自己管理とか節制とかいう言葉とは無縁の人間です。
ましてや、運動ぞ。何を躊躇うことがあらんや。

毎日5時ごろ起きるのですが、起きるとまずプロテインを飲んでRFA。
家族が2階に上がってくると「いえのんびりしてましたけど何か?」みたいな顔でやり過ごし(振動でばればれ)、またRFA。昼ごはんを食べてちょっと仕事をし、息抜きにRFA。RFAの息抜きにもRFA。

最終ステージをクリアすると、ちょっと設定変わってもう一度できるんですよね。「あははー」と鹿やウサギを追いかけながら、ぴょんぴょん飛び、リングコンを引っ張り押しつぶし、リビングのテレビの前で、世界中を駆け回る私。
1月だというのに、一人半袖短パンです。
なかやまきんに君ばりの笑顔で高々と両手を掲げ、ステージクリアの「ビクトリーポーズ」を繰り返します。

またしても、「どこのアスリートですか」な日々が始まってしまったのでした。

やばい。このままだと私、新垣結衣になっちゃう。

しかし残念ながら、ガッキーになるよりも先に、膝の限界が訪れました。

RFAって、けっこうメインで膝使うんですよね。

スクワットもがんがんしますし(スクワット王の称号も獲得しました)、
ヨガの椅子のポーズとか、けっこう負担がかかる運動も多い。

一応、膝アシストとしてスクワットをボタン操作に置き換えることもできるんですけど、それはちょっと違う。

「あれ。これ、膝悪いかも。ちょっと2、3日休んどこ」
「よし、やる!」
「あれ、また痛いかも。ちょっと2、3にc」
「よし、やr」

を繰り返していたのですが、「いや、これはまずいかもしれない」と思うようになりました。

しゃがめない。
正座できない。
椅子から立ち上がる時痛い。
数日膝を休めても、回復しない。

ちょっとみてもらったほうがいいかもな、と近所の整形外科に行ったところ、

「あーー。あかんね。このまま行くと人工関節やね。
けどあれは15年くらいしかもたんから、まだできんで。
歳いってから、歩けなくならな。
人工関節にするまでは温存や」

ということで、厳命されたのが以下の通り。

これから直座りの生活は一切NG。

正座も長座もするな。

階段は一段二足で降りること。

そしてもちろん、

「スクワット? 一生禁止」

突然訪れた、リングフィットアドベンチャーとの永遠のお別れでした。

私はもはや来世まで上下運動はできないのか、と思うにつけ、先生がちらっと言った「まあ、骨切りという手もあるけどな」という言葉が気になってきたのでした。


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